君と私のたんぼ道
「じゃあ今日はここまで!帰っていいよ!」

担任の先生が言った。
文化祭の準備が終わった。

「祈ー!帰ろー!俺もう疲れたー!」

へなへなになってる空。
なんか可愛い。

「うん、そーだね。今日は疲れたね。帰ろっか!」

よし、優衣のことは家に帰ってから考えよう!

「井上君!」

いきなり空の名前を呼んだのは…息をきらしながら喋っている優衣だった。

「あ、松北!どーしたん?」

もじもじしてる優衣。
どーしたんだろ。

「…ちょっと祈借りていい??」

「か、借りるって、べ、別に俺のじゃねーし!?!?」

なんか、空が慌ててる。
それに見て優衣がクスッって笑ってる。
なんで?

「ごめんごめん、別にそんな意味じゃないよ。今日、祈ちゃんと帰っていいか、ってゆー意味!」

え、優衣、今日一緒に帰るの?

「え、俺は別にいいけど、祈は?」

私はこくりと頷く。

「じゃあ一緒に帰ろ!」

「じゃあな、祈と松北!あ、それから祈明日も迎えに行くからな!」

「うん!」

「…じゃあ行こっか。」

「うん。」
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