君と私のたんぼ道
私達はたんぼ道を横に歩きながら帰った。

「おかえりぃ。」

おばあちゃんが優しい笑顔で言ってくれた。

「お昼ごはん出来てるでぇ、食べぇ。空も食べていくやろぉ?」

空も食べていくんだ。

嬉しい。

でも空の家族心配しないのかな。

「いただきます。」


「ごちそうさまでした。」

こんなに楽しいご飯は久しぶりだった。

「なぁ、ばあちゃん!祈とどっか遊んで来てええ?」

「ええよ。でも気ぃつけやぁ。」

どっか?

「祈行こ?」

「え?」

優しい声の空。

「俺とは行きたない?」

悲しい声が私の耳に通った。

「ううん、行く。空と行きたい…!」

「うん!」

空の顔がパァっと笑顔になった。

何処へ行くのか分らない。

でもひそかに楽しみにしている私がいる。

「楽しみにしとっときや!」

楽しそうな笑顔で言う空。

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