モラトリアム

今日は部屋でのんびり。
彼女が遊びに来る。

部屋に遊びに来るって事はつまりそういう事だろう。

ピンポーン

彼女が来た。

こんばんは。待った?

全然。
笑いながら言った。

時刻は20:00。
食べ物摘まみながら買ってきたビールを飲んで過ごす。
彼女も飲んでいる。

頬を赤らめながら、潤んだ瞳でこちらを見ている。
仲間になりたいのか?
ドラ○エじゃねーんだから…。
あら?僕もしかして緊張しとります?

敬太君…。

さ、沙織ささん。

ピンポーン。

………。

ガチャ。

おーい敬太ー。
暇だから遊ぼーぜー。
ん?

友達が遊びに来た。
だが直ぐに帰った。
空気を読んだのだろう。だがその読んでくれた空気はもう消し飛んでいた。


怒っているだろうか?
ゆっくりと彼女の機嫌を伺う。

お友達と仲良いんだね。
彼女はニコッと笑いながら言った。

あれ?怒ってないや。
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