カタオモイ。
「あれって美華だよね」
「そうだな」
美華はまだきょろきょろしてる様子。
今ならっ…!!
「郁斗ぉ~♪♪!!」
郁斗はあっ!という顔でこっちに気がついた。
あたしは大きく手を振った。
郁斗も大きく手を振ってくれた。
やったっ♪
あとは美華のことだけ。
…お願いっ…!!
美華…郁斗に気がつかないで…
その電話の相手が郁斗でありませんように…
でもその電話の相手は多分郁斗だろうな。
…案の定その電話は郁斗であり、美華は郁斗に気がついて郁斗の方へ近づいて行った。