カタオモイ。
帰り道―――
なんかいつも帰り道って気まずいんだよなぁー。
話たいことはもう郁斗の家の前で話しちゃうからなぁ…
「あっ!」
「どうしたぁ?」
意外にも先に口を開いたのは郁斗だった。
「そういえば俺の行ってる塾、関西弁の人いるよ!」
「マジで?!」
関西弁の人ぉ~!!?
マジですか!!
あたし的に関西弁は特別かっこいいとされる語句。
そんな関西弁を使ってる人が…郁斗の塾に?!
「先生だけどね♪」
「マジですか!いいなぁ~♪」
「だろ♪」
「あっ!そういえばあたし、3年生になったら入れって母さんに言われたぁ~」
「あー。お前じゃ無理だな♪」
出た。
久々の郁斗のS化。
「なんで~?!」
「だってお前…」
「なにぃー?バカって言いたいんでしょー?」
「や…そんなんじゃないけど」
「絶対そうだしー」
「違うって」
笑いながら話し続けた。