カタオモイ。
「そういえばあたし、さっきノーヘルで来たんだっ♪」
「はっ!?ダメじゃん!!」
「あははははっ♪だってめんどくさいし。」
「でもしなきゃいけないって!」
「………」
「しろよ?」
「…わかったぁ。」
郁斗は、ん。と言って笑った。
でもホント、ヘルメットするの面倒なんだよぉ~。
「そういえば郁斗って髪濡れてるけど大丈夫なの?」
「俺?でもニットかぶってるし!」
「そっかぁ。あたしなんか髪濡れてないけど寒いし!」
「はははっ!
んじゃぁ、これ貸してあげようか?」
えぇ~!!郁斗くんの??ホントに?ホントに?
でも…なんか悪い気がして…
「いいや。ありがとね♪」
――断った。