カタオモイ。

お祭りは6時30分に始まるのに6時15分にはもう会場についていたあたし達。

けど、屋台はもうやっていた。

食い気のはっていたあたしは…


「あっ!あたしクレープ食べたい!結李、行こう!」

「おう!」


結李も一緒についてきてくれた。


「あたしミルクお願いしま~す♪」

「オレ、チョコレート♪」


なんか…結李は髪の毛が長くて女の子らしいのに…

言葉だけだと男の人のように聞こえてしまう気がする。



結李とはあることをあたしが一方的に話して盛り上がっていた。

あることとは…


もちろん、郁斗のこと!


「ま~だかな~?郁斗来るかなぁ~?来てほしいな~!」

「おい!あいつのことかぁ!弟のことは?タケノコのことは?」

「ま~そんなことほっといていいんだって!あたしは郁斗一筋だから!」




変わることのない想い。

彼女がいるのに…

思い知らされる。




諦められないんだ…




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