総長さんとお嬢様
振り返ること二週間─────
学校の帰り道にそれは起こった…
──ドンッ
下を向いて歩いていた私は何かにぶつかった。
「痛ってぇな!」
「えっ?あっ!すみません…」
うわぁー、絶対ヤンキーじゃん!
って、黙っちゃったよ。
「あのー、本当にすみませんでした!
じゃ、さようなら」
私は、あの人とは関わっちゃいけない気がしてさっさと帰った。
──美咲は気づいてなかった。
胸がモヤモヤしだしたのはあの日からだということを…。
そして────
あの男に恋をしていたことを。