ミラ子の呟き。2014〜
っで今日、
ちょっとゴタゴタと色んな
片付けをしていたら
父親から譲り受けた製図用品
出てきたんですね。

学生の時、
父親に借りて使っていました。
てゆーかね、
その手の用品とかめちゃ高いんですよ。

一応、コンパスやら烏口といった物が
10数点セットになったものと
5点セットのもの二つね。

買うとねぇ
多分、万は軽く越えますよね。

専門の用品って何かにつけて高いですよね。

でまぁ、
父親が他界してからは
兄弟の誰もそんなもの興味ないので
捨てると言うのを
私が貰いました。

他にも雲形やら彫刻刀等々……。

まぁ、実際、私が学生の時
借りて使っていたものばかりです。

思い出の品です。

それでまぁ、
今日、久しぶりに見て
懐かしいなぁってなって
10数点セットの方のケースを開けて
ちょっと手入れとかしていたんです。

でね、
ケースの内側には全ての道具が
はめ込み式できちんと収まるように
なっていて蓋の方にもスポンジが
はまっていてピシッと閉まるように
なっています。

黒の革張りのそのケースを弄っていたとき
抑えのスポンジがぽろって抜けたんです。

ありゃりゃと思った瞬間、
一枚のメモ用紙が落ちてきました。

ん?

気になりますよね。

普通、そんなところに
メモとか入れないですしね。

古く黄ばんだそのメモ用紙
開いてみました。

すると

そこには父が母と結婚する時に
必要な物を買うリストと
後、結婚式の費用や段取りについてが
走り書きされていました。

走り書きといっても
普段はね、いい加減な性格の癖に
字だけは几帳面な父親の懐かしい字で
書いてありました。

ふうん。

と、
何か妙な感じでしたね。
冷蔵庫だとか掃除機だとか
値段も書いてあって
細かいなぁ……って。

大体、なんでそんなメモを
ここに挟んでるん?

仕事しながら合間に書いて
たまたま挟んで忘れたんですかね。

本当にいい加減な人で
家族は振り回され
一時期大嫌いだった人ですが

ここ最近、よく思い出すんですよね。

無性に会いたくなる瞬間が
あったりして……
はぁ……私も年取ったなぁなんてね
思ったりもしていたんですけど
思わぬところで
父に会えました。





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