あなただけ‥

「先輩!好きですッ!」

手を繋いで歩く二人。

ドキドキするな‥


「‥‥‥」

「‥‥‥」


無言‥


「あのっ‥」

「ん?」

「私でいいんですか‥?」

「うん。俺は加奈だけだよ」

「‥////」

「あれ~?顔真っ赤‥」


恥ずかしくてうつむいた。


「おい」

「‥!」


先輩が私の顎を掴んだ。


「先輩ッ‥?」

「ん?」

「あのっ‥手を‥」

「離してってか?」

「う‥うんッ‥」

「それは聞けねぇ願いだな‥」

「せッ‥んぱ‥い?」

「先輩じゃない」

「へっ?‥」

「要‥要って呼べ」

「えっ‥むっ‥無理だよッ‥」

「いいから。」


イヤ。
よくない!よくない!


「言えないの?言わないとキスするよ?」

「えっ!?」


そう言って先輩の顔が近づいてきた。


「あ~!まっ‥待って!言う!言うから!」

「チッ‥」


先輩今舌打ちしましたよね?


「はやく言えよ」

「か‥要ッ‥」


恥ずかしいよ~‥


先輩はフッと笑って髪にキスを落とした。


< 2 / 12 >

この作品をシェア

pagetop