あなただけ‥
「さぁ、リビングにいらっしゃい。」


お母さんはニコニコ笑顔。


「要‥なんで来たんですかぁ‥」

「お前のバック」

「バック?」

「そう。お前に返すの忘れてた。」

「‥ハッ!わざわざありがとうございました!」

「イヤ‥別にいい」

「はやく来なさいよ~」


リビングから聞こえてくる声。


「ごめんね。要‥うるさいよね‥」


加奈が呟いた。


「イヤ‥俺は好きだよあのお母さん。」

「どうして?」

「なんというか‥面白いし‥突然来ても受け入れてくれただろ?」

「うん。」

「お前のお母さんだから好きなのもあるけどな」

「ありがとうございます///そう言ってくれると嬉しいです。」

「可愛いヤツ‥」

「なんか言いましたか?」

「なんでもない」


そして玄関から先輩は

「あの。お母さん。僕もう帰りますね」

「えっ?もう帰っちゃうの?」


パタパタとリビングから走ってくるお母さん。


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