双華の香





「このままお前が帰ってこないんじゃないかって思ったら

俺、いても立ってもいられなくなって」




「…みっちゃん…ごめんね」




みっちゃんが強く頭を引き寄せるから、耳が胸に当たる



その時のみっちゃんの鼓動がとても速くて




「みっちゃん…鼓動はやいよ?大丈夫?」





思わず顔を上げて訪ねると、




「ん……!」



「…誰のせいだよ、馬鹿やろう…」




こつん、と額と額が当たって



みっちゃんの鼻とわたしの鼻がくっついた






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