双華の香





…なんだろう、すごくドキドキする




抱き締める腕の力、押さえつけられてる胸や仕草、その一つ一つに




今まで意識しなかった男らしさを感じてしまう





みっちゃんて、こんなに力強かったっけ



みっちゃんの手、わたしより大きくて骨張ってる



みっちゃんて、こんなにがっしりしてたっけ





頭の中が、みっちゃんの事でいっぱいになってしまう





『お前は、実という男に惚れているのか?』





欄菊さん…姉様の言葉をふと思い出す



そんことない、はずなのに



今のわたしは、それすらわからなくなってしまっていた







< 26 / 36 >

この作品をシェア

pagetop