双華の香
…なんだろう、すごくドキドキする
抱き締める腕の力、押さえつけられてる胸や仕草、その一つ一つに
今まで意識しなかった男らしさを感じてしまう
みっちゃんて、こんなに力強かったっけ
みっちゃんの手、わたしより大きくて骨張ってる
みっちゃんて、こんなにがっしりしてたっけ
頭の中が、みっちゃんの事でいっぱいになってしまう
『お前は、実という男に惚れているのか?』
欄菊さん…姉様の言葉をふと思い出す
そんことない、はずなのに
今のわたしは、それすらわからなくなってしまっていた