双華の香

「おはようございます!」


「おぉ、やっと起きたかい小春ちゃん」



半ば呆れ顔の番頭さんに、苦笑する



「すみません…寝坊しちゃって」


「わかってるわかってる、実(みのる)が起こしにいったからなぁ」


「ははは…」


「もうすぐ店を開けるから、急いで着替えて出ておくれ」


「あ、はい!」



わたしは駆け足で奥の部屋へ向かった



「みっちゃんみっちゃーん!!」


そう声を上げながら、鏡を見て髪を結わきお店の着物に着替える



「みっちゃんてばぁー!!」


「あんだよ!ここにいんだろ!」



朝だからかいつもより不機嫌なみっちゃん



お口が悪い



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