私と年上男とルームシェア



そして、お父さんはまずは夕飯だと言って席を用意してくれた

出て行けと言われる覚悟で来ていたからひとまず安心した



茜のお母さんが出してくれた夕飯はすげえ美味かった

なんて言うか…お袋の味って感じだ



茜とお母さんは洗い物をしに行き、俺はお父さんと2人になった

長い沈黙の後、お父さんは口を開いた




「君はいくつだ?」


向かいにいるお父さんは真っ直ぐ俺を見つめた




「24歳です」



「24か…言っちゃあなんだが、君は顔もいい…どうしてうちの娘なんだ?」



「一緒にいて落ち着くんです。彼女の隣は…何度も、彼女の笑顔に救われました」


鼓動が速くなる
緊張なんて滅多にしないのに…


けど、アイツだけは譲れない

許されるまで何度だって来るつもりだ


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