私と年上男とルームシェア
「隣にいて落ち着くか…おい、母さん。ビール持ってきてくれ」
お父さんは瓶ビールとグラスを受け取り、注いだ
「ほら、飲め」
「いや、あの今日はバイクで来たので…」
「明日は土曜で休みだろう?泊まってけ」
泊まってけ…?
まあ、確かに明日は会社はないけど…
お父さんはグイッとビールを飲み、グラスを置いた
「娘を頼む…」
お父さんは頭を下げた
「え…?あの、頭を上げてください。…それより、いいんですか?」
少し拍子抜けした
許しが出たのは嬉しいが、こうもあっさりと…
「そりゃあなあ…可愛い娘が男と暮らしてたなんて知ったら、ムカつきもするさ。けど、滅多に怒らない茜がお前の為に怒ったんだ。そんだけ本気だってわかったんだよ」
ほら、とお父さんは俺のグラスにビールを注いだ