私と年上男とルームシェア




「じゃあ、ちょっと…一緒に来て」


亮太さんはエンジンをかけて、車を運転し始めた




「どこ行くの?」



「俺のじいさんとこ…」


じいさん…?


亮太さんのおじいさん!?




「え!無理無理!私こんな格好なのに」



「むしろ着物の方がいいだろ」



「て、手ぶらじゃ行けないよ」



「気にすんな」


そ、そんなあ…
しかも手ぶらなんて…

さすがに手ぶらじゃだめだよ




「ねえ、どこか寄ってよ。買っていかなきゃ」


私が訴えると亮太さんは"わかった"と言って、お菓子屋さんに寄ってくれた




「じゃあ、買ってくるね」


車を出ようと手を掛けると…




「お前はここにいろ。俺が買ってくる」



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