私と年上男とルームシェア




「お前もいい顔していたな。そんなお前からバスケを奪ってしまった…許してくれとは言わない。けど、すまなかった…亮太」


お父さんは亮太さんに頭を下げた




「ちょっ、頭上げろよ。俺は別に、そんな…。
…未練がないわけじゃない。でも、バスケしていて良かったよ。観に来てくれてありがとな…親父」


照れ臭そうに亮太さんはお父さんに言う

お父さんも微笑んだ


笑った顔…そっくり


お父さんは会議の時間を遅らせて、試合を観に来たと言った

そして、戻らなくてはならない時間になり、タクシーへ乗った




「それではまたな。茜さん、本当にありがとう」


そう言って、お父さんは会社へ戻った


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