私と年上男とルームシェア
香澄ちゃんの後ろをついて行き、玄関を出るとバイクの横に亮太さんは立っていた
「悪かったな。香澄ちゃん」
「いえ、そんなことないですよ」
「ありがとう…香澄ちゃん」
「全然。ちゃんと話し合ってきなさいよ」
香澄ちゃんは私に耳打ちをした
亮太さんからヘルメットを受け取り、後ろに乗った
手を振って、香澄ちゃんのお家をあとにした
しばらく二人の間に沈黙が流れた
それを破ったのは亮太さんだった
「心配したぞ…飯は出来てんのにお前がいなくて」
「ごめんなさい…」
亮太さんの背中
こんなに距離が近いのは久しぶりな気がする
背中…暖かいな
マンションに着いて、リビングに入ると亮太さんは私をソファに座らせた
「それで、なんで急に出てったんだ?」
私を見つめる亮太さんの目は、心配したと物語っているように思えた