私と年上男とルームシェア




「はーい…」



「あ、あと」


リビングを出ようとドアノブに手をかけて、
亮太さんの方に顔を向けた




「ビールも買ってきて」



「は?」


しれっとした顔で亮太さんは言った




「そんなの自分で買ってきてよ」



「あ?」


言ったあとですぐさま後悔


亮太さんのあの威圧感のある目が向けられた




「ほう、お前…俺にそんな態度とっていいと思ってんのか?」


亮太さんはパソコンを閉じて、私の方に歩み寄ってきた


私は後退りして、ドアに背中がぶつかる


そして、亮太さんは片腕をドアにつけた



今の体制はいわゆる…
"壁ドン"ってやつ…


普通は嬉しいシチュエーションなのに…
全く嬉しくない


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