好きなもんは好き。
「幼馴染は、恋愛対象になんないってことか?」
「…ま、まあ。」
「…じゃあ、その考え、180度変えてやるよ。」
え…?ちょっと待って、
っ、どういう意味!?
「か、からかってんの…っ!?」
「んな、わけあるかよバーカ!」
一応聞くと少し罵倒も混じって返ってくる。
ちょ、ちょっと待ってよ…!
あたし理解力ないんだってば!
…お、幼馴染の恋愛対象外を180度変えてやるって、そういうこと…?
混乱してるあたしの手首を軽く引っ張って、さらに顔を近づけた恭平は、
「俺が、全部変えてやる。この関係も。全部。」
「…え、え、…」
まともに返事することすらままならないあたしに向かって、
いつもみたいにニッと笑う。
「…絶対に俺のこと好きにさせるから、覚悟しとけよ。」