好きなもんは好き。
なんだか波乱の予感です!






「…い…ー?…いーかー?…まーいーかー!!」





「えっ、!?あ、なに!?」





佐奈ちゃんの大声にビクッと反応して、振り向く。






あー、やばい完全にトリップしてた。







学活で、テスト前の最後のルート確認なのに!







それもこれも!!






「如月、ここで休憩はいる?」





「ああ、うん、いれる予定だけど。」








のんきに計画立ててる幼馴染のせいだー!!!







地図を広げて、時間や行く場所を正確に計算していく、いわば最終確認の最中。







まあ、そんな計算なんてぶっちゃけ頭のいい紫乃とか恭平に任せればいいよね状態だし、あたしは暇なわけですよ!






そんなボーッとしている時間なんて昨日の恭平のことが頭の中をどうしてもよぎっちゃうじゃん!!







「…何なの、本当に…。」







思い出すだけで熱くなってきた顔を誤魔化すように俯いて、誰にも聞こえないくらい小さく呟く。






まず、あんまり言葉の意味を理解できてないし、そもそもからかってるだけかもしれないし、







そりゃあ最近恭平変だなって思うこともあったけど、『好き』なんて言われてないし、






あたしの自惚れすぎ?






「だああっ!もうよくわかんない!!」






「舞香計算してないのにわかんないなんてよく言えるじゃない、手伝ってくれる精神は嬉しいけど遠慮しとくわ」







待って、なんか紫乃に早口で遠回しにディスられた気がする。







あたしだって計算くらいできるわ!!!!








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