好きなもんは好き。






如月と小篠だから、おまけに前後の席だし!





まあ隣は相変わらず恭平なんだけどね。






「舞香今日も恭平くんと登校してきたんでしょ?」





「そうそう!なんで知ってるの?」




「おかげで周りの女子大騒ぎなんだもの。あのかっこいい人は誰!?って。」






先生や恭平にバレないようにこそっと小声で言う紫乃に、




ああ、納得と少し呟いて頷く。





そりゃ、少しは恭平もかっこいいんだろうなとは思うよ。確かに顔は整ってるけど。





でもね〜。





いやいや、恋愛対象には入んないんだなこれが!!






思わず苦笑いしてた口をバッと抑える。






危ない危ない。完全に変な人だよ。






1人で苦笑いとか、入学早々変人扱いだよ。







「…、というわけでこれから1年間よろしくお願いします!」






西野先生の挨拶が終わって、配布物が配られたあと、みんな教科書をカバンへと詰め始める。





詰め終わった人は、西野先生が教室を去ったのをいいことに、新しいクラスメイトと喋ったりしてまだ今日1日を楽しんでた。






「わ!教科書増えた。え?なにこれ日本語?嘘だ、外国語でしょ。」





あたしも早く詰めて紫乃と話そーっと思って、机の上に準備されてた教科書を詰めようとする。





けど何と無く手にとった数学の教科書をパラパラしてみると全く意味不明。





え、なにこの線。え、なにこれAとかXとか。





英語じゃなくて数学の教科書を見ているはずなんだがなー…。






ハハハ…。






まあいいや、恭平に教えてもらおーっと。







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