好きなもんは好き。
「な、なんでそこまで言われるの!?台に乗って背伸びしてたんだから仕方ないじゃん!!」
「だから運動神経ないって言ってんだろ」
「恭平に関係ないでしょ!」
なんだか言われっぱなしもイライラしてきてつい言い返してしまう。
だって、なんかそこまで言われる筋合いなくない!?
「休み時間の度に俺を避けまくってたくせに何?優紀とは喋べんの?」
「それは…、いいじゃん、別にあたしが誰と話してたって…!」
確かに休み時間のたびに恭平が来る前にトイレ行ったり紫乃のとこ行ったりしてたけど…!!
明らかに不機嫌な恭平に、お互いにより険悪なムードになってくる。
「…ムカつくんだよ、お前が男と喋ってるの。」
「っ、…あたしの勝手でしょ!!」
「…あ、そう。じゃあ好きにすれば。」
カッとなってベラベラ出てきてた言葉に返ってきた恭平の冷めた声にハッとする。
あたし…、別に喧嘩したかったわけじゃない…、のに。
なに言ってたんだろ…!
「ま、待って!恭平!」
スタスタ1人で歩き出した恭平に声をかけても振り向いてくれなくて、俯く。
…どうしよう…!恭平完全に怒らせちゃったよ…。