好きなもんは好き。







「またブルーベリー?」







恭平がくわえてるパンを指差してジャムの種類をきくと、そのまま頷かれる。









「昔っから好きだよねー。あ、あたしもジャム塗るから取って。」








そう言うと差し出されるいちごのジャム。









さすが恭平!あたしの好みわかってる!








「お前だって、昔っから変わんねえじゃん。」






「いいの。苺が好きなのは仕方ないじゃんか。変えられない。」








不満そうに言う恭平にニッと笑って見せると小声で「うざ…」って呟かれる。






ええ、知ってますとも。何か?







うざいのは恭平限定だけどね!!






なんて考えて“誰々くん限定!”とか恋する乙女か、と自分自身に突っ込む。







それが恭平とか、うわ、悲しすぎ!







思わず顔をしかめてジャムを塗ったパンを頬張った。








ああ、苺みたいに甘酸っぱい、でも幸せな恋がしたいですよ…







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