トリプルトラブル
その時、大君と秀樹君が顔を出した。
「俺達も一緒だってこと忘れないでよ。イチャイチャされちゃ、たまったもんじゃない」
二人はそう言いながら、席に戻っていった。
「あぁ、びっくりした。どうして大君が……」
「ごめん、俺が呼んだんだ。これからの二人のこともあるからね」
直樹君はそう言いながらウィンクをした。
結婚式は古式ゆかしく三三九度。
「俺の両親もこれだけだったんだって。でも物凄く仲の良くて……だから、俺もこのスタイルが良いって決めていたんだ。ごめんね、何の相談もしないで勝手に決めて」
直樹君はそっと私の頬に手を持っていった。
そして私の顎を少し上げると、自分の唇を私の唇に重ねた。
泣けてきた。
ただ無性に泣けてきた。
私の大好きな直樹君が、私を選んでくれた。
そう思うだけで自然と涙になる。
喜びの嬉し涙になる。
私はただ直樹君に抱き締められながら泣いていた。
「お母さん嬉しいよ。アンタが直樹君のお嫁さんになってくれて、これでやっと……、でも沙耶さん。私達はトコトンついてないね」
母が突拍子のないことを言う。
沙耶さんは慌てて、母の口を塞いだ。
「えっ!? 何?」
私はこの二人の行動がヤケに気になった。
でもそんな時に割り込んで来た人がいた。
「実は、報告しなければならないことがある。まだ美紀のことは話してなかったね」
パパさんはそう言いながら、私に美紀ちゃんを紹介してくれた。
「いや、驚いたよ。まさか直樹が……」
その後で坊主頭をグリグリしながら直樹君と私を抱き締めてくれた。
其処で語られた真実。
それはあまりにもショックで、それでいてロマンチックな話だった。
「あれは珠希の誕生日だった。朝起きてキッチンを見たら珠希が居たんだ。俺は驚いて、ドキっとした。俺は珠希が忘れられずに魂になってでも逢いたい。そう思っていたからね。だけどそれは束ね髪をほどいた美紀だったんだ」
「私は悩んでいたの。小さい頃からパパが大好きだったから。どうしてだか解らないの。ただ愛されたかったの。でも何時もパパの隣にはママがいた。苦しくて苦しくて仕方なかったの。それが、ママの死後もっと苦しくなったの」
「俺達も一緒だってこと忘れないでよ。イチャイチャされちゃ、たまったもんじゃない」
二人はそう言いながら、席に戻っていった。
「あぁ、びっくりした。どうして大君が……」
「ごめん、俺が呼んだんだ。これからの二人のこともあるからね」
直樹君はそう言いながらウィンクをした。
結婚式は古式ゆかしく三三九度。
「俺の両親もこれだけだったんだって。でも物凄く仲の良くて……だから、俺もこのスタイルが良いって決めていたんだ。ごめんね、何の相談もしないで勝手に決めて」
直樹君はそっと私の頬に手を持っていった。
そして私の顎を少し上げると、自分の唇を私の唇に重ねた。
泣けてきた。
ただ無性に泣けてきた。
私の大好きな直樹君が、私を選んでくれた。
そう思うだけで自然と涙になる。
喜びの嬉し涙になる。
私はただ直樹君に抱き締められながら泣いていた。
「お母さん嬉しいよ。アンタが直樹君のお嫁さんになってくれて、これでやっと……、でも沙耶さん。私達はトコトンついてないね」
母が突拍子のないことを言う。
沙耶さんは慌てて、母の口を塞いだ。
「えっ!? 何?」
私はこの二人の行動がヤケに気になった。
でもそんな時に割り込んで来た人がいた。
「実は、報告しなければならないことがある。まだ美紀のことは話してなかったね」
パパさんはそう言いながら、私に美紀ちゃんを紹介してくれた。
「いや、驚いたよ。まさか直樹が……」
その後で坊主頭をグリグリしながら直樹君と私を抱き締めてくれた。
其処で語られた真実。
それはあまりにもショックで、それでいてロマンチックな話だった。
「あれは珠希の誕生日だった。朝起きてキッチンを見たら珠希が居たんだ。俺は驚いて、ドキっとした。俺は珠希が忘れられずに魂になってでも逢いたい。そう思っていたからね。だけどそれは束ね髪をほどいた美紀だったんだ」
「私は悩んでいたの。小さい頃からパパが大好きだったから。どうしてだか解らないの。ただ愛されたかったの。でも何時もパパの隣にはママがいた。苦しくて苦しくて仕方なかったの。それが、ママの死後もっと苦しくなったの」