約束の大空 2 【第三幕完結】※約束の大空・3に続く
嫌っ。
絶対に嫌っ。
誰か助けて?
誰かっ。
私と総司を助けてっ!!
何度も何度も叫び続ける。
私の声は無残にも何処からか鳴り響いてくる雷の音に、
かき消されてしまっているようで、やがて無情な雨が私たちを打ち付ける。
「総司っ。
嫌っ、死んじゃ嫌っ。
ほらっ、いつもみたいに笑ってよ。
声を聞かせてよ。
総司ぃぃぃぃぃぃっ」
私の名前を呼んでよっ!!
総司の体に追いさぶる様にこれ以上、総司の体が濡れて冷たくならないように、
四つん這いになって覆いながら声をかけ続ける。
「……瑠花っ……」
声にならない言葉で私の名前を呟いた後、
総司の瞳はゆっくりと閉ざされた。
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
体制を変えて総司を抱きしめたまま、
私は空に向かって絶叫した。
その瞬間、稲光がズドーンっと私たちを貫いて、
私は自分の意識を手放した。
……総司……。