あなたの心理テスト(ホラー)
「……わかったよ」
ヨシと蘭は、ほっとした。自分たちの考えを受け入れてくれたと思ったからだ。
ばっ。
努は携帯から何かを取り出した。
取り出すスピードが速すぎて、何なのかはわからなかった。
そして努はくるっと後ろを向く。かと思えば右手を蘭たちに見せた。
「努…!?」
ヨシから驚愕の声が上がり、蘭は何も言えず口を開けている。
努の右手にあったものは……携帯電話。
もう携帯を持っている時点で努の心の中などだれでも簡単に読めてしまった。
努は電話を掛ける気でいる。どこへ、なんて言うまでもない。
「やめなさい!努!」
「受け入れられる自信がないならやめておけ!」
蘭とヨシの言葉になど耳を傾ける気もないようだ。
努の携帯はスマホ。慣れた手つきで画面を操作している。
「「努!」」
そしてついに、『通話』のところを押してしまった。
プルルルル…プルルルル…
何回かコールが繰り返された後、
かちゃ。
と小さな音がした。
そして、
『はい』
機械越しに女の人の落ち着いた声がした。くるみのお母さんだろう。
「もしもし。あの、羽田さんのお宅でしょうか?」
「はい」
「くるみさんと同じクラスの坂上です。あの、大変失礼なのは十分承知しています。
……くるみさんは今どこにいますか?」
「えっ……努君…君が。くるみから何度か話は聞いたことがあるわ。
くるみ…くるみは……ぅぅっ…」
しばらくして、お母さんらしき人は嗚咽を漏らして泣き出してしまった。
家族が亡くなったのだ。泣くのは当然。
予想していた結果とはいえ、それを聞いた努の心は締め付けられるのだった。
ヨシと蘭は、ほっとした。自分たちの考えを受け入れてくれたと思ったからだ。
ばっ。
努は携帯から何かを取り出した。
取り出すスピードが速すぎて、何なのかはわからなかった。
そして努はくるっと後ろを向く。かと思えば右手を蘭たちに見せた。
「努…!?」
ヨシから驚愕の声が上がり、蘭は何も言えず口を開けている。
努の右手にあったものは……携帯電話。
もう携帯を持っている時点で努の心の中などだれでも簡単に読めてしまった。
努は電話を掛ける気でいる。どこへ、なんて言うまでもない。
「やめなさい!努!」
「受け入れられる自信がないならやめておけ!」
蘭とヨシの言葉になど耳を傾ける気もないようだ。
努の携帯はスマホ。慣れた手つきで画面を操作している。
「「努!」」
そしてついに、『通話』のところを押してしまった。
プルルルル…プルルルル…
何回かコールが繰り返された後、
かちゃ。
と小さな音がした。
そして、
『はい』
機械越しに女の人の落ち着いた声がした。くるみのお母さんだろう。
「もしもし。あの、羽田さんのお宅でしょうか?」
「はい」
「くるみさんと同じクラスの坂上です。あの、大変失礼なのは十分承知しています。
……くるみさんは今どこにいますか?」
「えっ……努君…君が。くるみから何度か話は聞いたことがあるわ。
くるみ…くるみは……ぅぅっ…」
しばらくして、お母さんらしき人は嗚咽を漏らして泣き出してしまった。
家族が亡くなったのだ。泣くのは当然。
予想していた結果とはいえ、それを聞いた努の心は締め付けられるのだった。