あなたの心理テスト(ホラー)
―――――異常だ。雰囲気も、臭いも。
努は男子トイレから漂う異常な雰囲気に圧倒されている。
男子トイレから数歩離れた今も、あの鼻にくる臭いが努の鼻には残っていた。
一度嗅いだら忘れられない。
しかし、この異常を見逃していいのだろうかと努は思った。
―――――もし、自分が見逃して後に大変なことになっていたら…。
そう思うと、このまま見過ごすわけにはいかない。
努の本能が黄色信号を出していたが、そんなものは無視した。
何かあったときのために、もしものために。
そのために、努はもう1度トイレの様子を見ることにした。
努は振り返り、トイレへ向かう。
しかし、いざ向かおうとすると足が震え、うまく進めない。
数歩しか後退していないのだから、トイレへ戻るときもそれほど時間はいらない。
なのに、努はかなりの時間をかけた。
それは努自身が長く感じたのか、実際に長く経っているのはわからない。
着実に1歩ずつ、前に進んだ。
トイレに近づけば近づくほどに、臭いが鼻にくる。
同時に、心臓の脈拍も早くなって、額には汗が。
どくん。
1歩進む。
危険信号が赤に染まる。
「ぅ…臭……ぃ」
トイレの入り口に足を踏み入れる。
立ち入り禁止の場所に入っていくような危険さと恐怖が努を襲う。
何かがおかしいのは誰もが感じるほどの異常なオーラ。
ゆらゆらとゆらめく錯覚に襲われ、吐き気がする。
そしてさっきと変わらない、大きい鏡に努は手をつく。
もう1人の努も同じポーズをした。
臭いは個室からするようだった。
努は鏡から手を離し、個室を見ていく。
個室は全部で4つあり、その中のどれかが『原因』。
高鳴る胸を静め、
「……!!」
がちゃ。
努は1つめの個室のドアを開けた。
努は男子トイレから漂う異常な雰囲気に圧倒されている。
男子トイレから数歩離れた今も、あの鼻にくる臭いが努の鼻には残っていた。
一度嗅いだら忘れられない。
しかし、この異常を見逃していいのだろうかと努は思った。
―――――もし、自分が見逃して後に大変なことになっていたら…。
そう思うと、このまま見過ごすわけにはいかない。
努の本能が黄色信号を出していたが、そんなものは無視した。
何かあったときのために、もしものために。
そのために、努はもう1度トイレの様子を見ることにした。
努は振り返り、トイレへ向かう。
しかし、いざ向かおうとすると足が震え、うまく進めない。
数歩しか後退していないのだから、トイレへ戻るときもそれほど時間はいらない。
なのに、努はかなりの時間をかけた。
それは努自身が長く感じたのか、実際に長く経っているのはわからない。
着実に1歩ずつ、前に進んだ。
トイレに近づけば近づくほどに、臭いが鼻にくる。
同時に、心臓の脈拍も早くなって、額には汗が。
どくん。
1歩進む。
危険信号が赤に染まる。
「ぅ…臭……ぃ」
トイレの入り口に足を踏み入れる。
立ち入り禁止の場所に入っていくような危険さと恐怖が努を襲う。
何かがおかしいのは誰もが感じるほどの異常なオーラ。
ゆらゆらとゆらめく錯覚に襲われ、吐き気がする。
そしてさっきと変わらない、大きい鏡に努は手をつく。
もう1人の努も同じポーズをした。
臭いは個室からするようだった。
努は鏡から手を離し、個室を見ていく。
個室は全部で4つあり、その中のどれかが『原因』。
高鳴る胸を静め、
「……!!」
がちゃ。
努は1つめの個室のドアを開けた。