恋愛メンテナンス
clean 1 自分磨き
今夜は待ちに待った、街コン。

これで仕事辞めてから3度目。

街の飲み屋の反映と、男女の出逢いの会合を、融合させた今時にふさわしいイベント。

街コンに私は今夜も参戦する。

友達のモモちゃんと1時間前に待ち合わせして出掛けるの。

作戦会議ってやつ。

クリスマスまでには、彼氏手前の男くらいは欲しいよねぇ~と、2人で意気込んでいた。

ちなみに、年甲斐もなくアラサー世代は恋愛話で盛り上がる。

彼氏もまだいないのにね。

でもね、こうやって恋愛話で、あぁだこぉだと悩んだり苦しんだりして愚痴れる事が、一度しかない自分だけの人生を楽しんでるって感じがして、いいじゃないですかぁ。

自分のない女は嫌い。

苦労知らずの女も嫌い。

家庭に入り、仕事もしない女も嫌い。

旦那だとか子どもがとか、言い訳する女も嫌い。

とにかく、結婚して子ども産んだ女とは一切関わりたくない。

だって、私はそういう自分の人生を他人のために軽々と受け渡してしまう女が大嫌いだから!

幸せだって、すぐみんな錯覚するんだから、イヤになるわ!

しかもそれを、私に強要してくるから更にイヤだ。

でも今のは誰にも言えない本音なの。

だって言ったら世の中の大半がヒクでしょ。

非国民だ!異端児だ!世間知らずの非常識人だ!

あぁ?!それから何だぁ?!

あぁ、この話を思い出すとキリがなくて、イライラするから深呼吸しなきゃ。

フーッ…ハァーッ…フーッ…ハァーッ…

すると、スマホがちょうど鳴るから、

「モモちゃんかなぁ~☆」

って、ゲェッ…最悪…。

液晶には、前の会社の先輩上司の名前。

5歳年上の元恋人だ。

「何なんだ、コイツ…」

付き合って1年目に結婚のプロポーズをされた。

しかも職場の同僚や上司も巻き込んで、私の知らない間に的外れなサプライズばかりが仕組まれていて…。

正直、ドンビキした。

もともと結婚願望のない私にプロポーズなんてするのがお門違い。

もちろん断った。

断ったがいいが、周りの冷たい圧力に私は仕事場に居づらくなって退職した。

まぁ、15年も同じ会社でバリバリやってきたんだから、貯金も僅かばかりは残ってるし一休みするかぁ~。

と、プラス思考のノリで今は1人のんびりとダラシナイ生活を送っている。

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