恋愛メンテナンス
「あのねぇ、彼は普通の人間の心の持ち主とは違うの。何か聞けば必ず毒を吐く、危険な生物なのよ?」

「素直じゃない、強がりなとしこっちから見た、印象なんて全然真実味がないんですけど?」

もぉ、モモちゃん。

きっとね、モモちゃんみたいに静かな子がアイツと喋りでもしたら、たちまち即死だよ?

アイツの毒の強さは半端ないんだから。

ピュッピュ、ピュッピュと、あたり構わず毒を飛ばして。

目が合おうものなら、突き刺すように睨まれて。

心を殺される。

サタンだよ、サタン!

王子様じゃなくて。

永田サタン副所長様!

………。

でも、現実問題。

子どもが居る以上。

離婚したとしても、夫婦としての証が有るんだから、そこに他人は絶対入り込めない。

例え、新しい愛が築き上げられても、決して誰にも証を消し去る事はできない。

私は絶対に好きな人の1番じゃないと不安になるから。

いつも頭の片隅に、他の大切なモノをしまいながら、私の愛を得ようだなんて。

絶対に嫌だ。

だから子持ちは無理。

永田さんを自分のモノにだなんて。

出来っこないよ…。

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