恋愛メンテナンス
「やってやろうじゃないの…やってやるわよ。アホ女とか言われたらムカツクから!便所掃除完璧にやってやるわよ!」

あったま、きた!

「あぁん?!(怒)」

腕を組んで、下から上、上から下へと睨まれる。

「その代わり!ご褒美ちょうだい!」

「…?!(怒)」

「ちゃんと出来たら、ご褒美にクリスマス、私と一緒に鍋食べて!」

食べ物で釣る!

些細な出来事でも、チャンスやキッカケ!

ピンチはチャンス!

永田さんの真剣に怒る姿に。

決めた!

おまえを絶対に自分のモノにする!

…イタッ!!

「アホじゃねぇのか、てめぇはぁ…」

いきなりデコピンされた。

「怒ってんのに…呆れるわ…」

永田さんはオデコに手を当てて、しばらく上を向いていた。

もしかして、クールダウン…した?

「おぉ…分かった…。おぉ…クリスマス、空けとくから…うまい鍋作れ…」

「うん…」

「あぁ、頭痛ぇ…訳分かんねぇ…。美空 としこ、マジで意味分かんねぇ…」

オデコに手を当てたまま、指の下からチラッと私を見て、永田さんは呟いた。

「美空 としこ…ヤバイなぁ…」

< 43 / 100 >

この作品をシェア

pagetop