恋愛メンテナンス
clean 26 側に居て、守ってあげたくて…
モモちゃんの言葉には、今の私にはたくさん響くものがあって。
めっきり涙もろくなって、ここんとこ四六時中、目を潤ませている。
だけど、輝と営業所で同じ空間に居る時は、妙に冷静で相変わらず私は知らんふり。
輝はというと、何だか私とは一線どころか、二線も三線も引いたように、話し掛けられる事もなく、自分の使っていたデスクを整頓しながら仕事を進めていく。
「送別会の飲み会しなきゃねぇ」
「今週末あたり、どうよ?」
オバチャンたちは陽気に言うと、
「週末はすいません、予定が入ってて。来週には僕、有休消化して引越しの手続きしたいから」
輝は申し訳なさそうに答えた。
「えっ?じゃあ今週いっぱいで、さよなら?」
「嘘ぉ~ん?」
「本当に急ですいません」
私は何も言えずに、壁に向かって立ち尽くしていた。
気持ち…確実に離れてる…。
輝の気持ち…私から離れていってる…。
別れるの?
やだ、フラれたくない。
フルのには問題はないが、男にフラれたくない。
でも、コイツは他の男と違うから、平気で簡単に「別れる、さよなら」とか言ってきそう。
輝…、お願いだから、嫌いにならないで…。
遠距離でも、頑張ってやってこうよ?
家には居られない。
輝が下に居て、引越しの準備しているかと思うと、居られない。
声を上げて泣いちゃうから。
声を聞かれたら、嫌だから。
別れるって言いに来られたら、嫌だから。
結局、輝と過ごす森ノ水アパートは残り数日間となってしまった。
私はというと、癒しのシェルター。
銭湯へと駆け込んで、湯船に浸かっていた。
ここだと、思いっきり泣ける。
泣いて泣いて、どんどん洗い流して。
泣いて泣いて、どんどん湯船の中へと消えていく。
仕事の事なんて、頭の中になくて。
短時間から長時間パートになったからって、嬉しさの欠片もなくて。
そんな事よりも、大切な輝をないがしろにしてしまった事に、落ち込んでしまう。
輝、何度も私に「仕事楽しい?続けていけそう?」って聞いてきたのは、確認したかったからだったんだね。
あんだけ私は輝に、雇用契約が違うだなんて、怒ってしまって。
あの時も、全然輝の気持ち、考えてなかった。
気が付くと、最初から輝の気持ちなんて、全然…汲み取って上げてなかった…。
泣いて泣いて…泣き止まずに後悔ばかりが募っていた。
すると、向こう側で私と同じくらいの女も、訳有りみたいに泣いていた。
目が合って会釈した。
「…あれ、もしかして泣いてる?」
話し掛けられた。
めっきり涙もろくなって、ここんとこ四六時中、目を潤ませている。
だけど、輝と営業所で同じ空間に居る時は、妙に冷静で相変わらず私は知らんふり。
輝はというと、何だか私とは一線どころか、二線も三線も引いたように、話し掛けられる事もなく、自分の使っていたデスクを整頓しながら仕事を進めていく。
「送別会の飲み会しなきゃねぇ」
「今週末あたり、どうよ?」
オバチャンたちは陽気に言うと、
「週末はすいません、予定が入ってて。来週には僕、有休消化して引越しの手続きしたいから」
輝は申し訳なさそうに答えた。
「えっ?じゃあ今週いっぱいで、さよなら?」
「嘘ぉ~ん?」
「本当に急ですいません」
私は何も言えずに、壁に向かって立ち尽くしていた。
気持ち…確実に離れてる…。
輝の気持ち…私から離れていってる…。
別れるの?
やだ、フラれたくない。
フルのには問題はないが、男にフラれたくない。
でも、コイツは他の男と違うから、平気で簡単に「別れる、さよなら」とか言ってきそう。
輝…、お願いだから、嫌いにならないで…。
遠距離でも、頑張ってやってこうよ?
家には居られない。
輝が下に居て、引越しの準備しているかと思うと、居られない。
声を上げて泣いちゃうから。
声を聞かれたら、嫌だから。
別れるって言いに来られたら、嫌だから。
結局、輝と過ごす森ノ水アパートは残り数日間となってしまった。
私はというと、癒しのシェルター。
銭湯へと駆け込んで、湯船に浸かっていた。
ここだと、思いっきり泣ける。
泣いて泣いて、どんどん洗い流して。
泣いて泣いて、どんどん湯船の中へと消えていく。
仕事の事なんて、頭の中になくて。
短時間から長時間パートになったからって、嬉しさの欠片もなくて。
そんな事よりも、大切な輝をないがしろにしてしまった事に、落ち込んでしまう。
輝、何度も私に「仕事楽しい?続けていけそう?」って聞いてきたのは、確認したかったからだったんだね。
あんだけ私は輝に、雇用契約が違うだなんて、怒ってしまって。
あの時も、全然輝の気持ち、考えてなかった。
気が付くと、最初から輝の気持ちなんて、全然…汲み取って上げてなかった…。
泣いて泣いて…泣き止まずに後悔ばかりが募っていた。
すると、向こう側で私と同じくらいの女も、訳有りみたいに泣いていた。
目が合って会釈した。
「…あれ、もしかして泣いてる?」
話し掛けられた。