妖精と彼女【完】
「…はぁー?あたしに彼氏?男子が気にしてる??」
それ、自意識過剰じゃん。
…とは思ったものの、さすがにそこまでは言わなかった、
綺音は楽しそうだけど、なんの話か、よく分からない。
そんなあたしのリアクションに、綺音はつまらなそうな顔をする。
「はぁー…、悠はさー…もっと自分のこと理解した方が良いよ。」
「自分のこと……?あ、一限移動教室だ。」
怪訝な顔で聞き返しつつ…移動教室に向かおうと歩き出したあたしに、ムッとしたように綺音が追いかける。
「そうだよ!ってゆうかさー……悠って、その見た目で彼氏いないって何なの?理想高いの?弟レベルのイケメンじゃなきゃダメとかあるの?家族の顔面偏差値が高いから、そもそもが美的感覚がメンクイなの?」
「はぁ…?」
綺音のあまりの迫力にちょっとビックリする。
顔面偏差値……??