ごめん、すき。
二人を見送り、渡ってきた信号へ体を向ける。
けれど、信号機はちょうど赤だ。
青になるまでしばらく待っているとお店から人が出てきた。
廉だ。
『れっ…』
気づかないで帰られたらやばいと思い、声をかけようとするも途中でやめる。
だって、廉の隣には女の子が居たから。
遠くからでもわかる。
確かに廉の隣にいるのは女の子。
黒髪のサラサラな髪の毛の女の子。
顔は…なぜか視界がぼやけて…見えないや。
…もしかして、廉の好きな子…?
どんどん不安が過る。
なにやら話をしているみたいだけれどここからの距離じゃ到底聞き取れず何を話しているか全くわからない。