ごめん、すき。
『廉おまたせ。…お友だち?』
"廉"と強調させて、でも落ち着いた声で話しかけ、近寄る。
ヤキモチ妬いてるのばれないように。
「え、愛?」
『え?』
聞き覚えのある声が隣からした。
そう、隣から。
廉と話していた隣にいる女の子へと顔をやる。
『…ま、あや?』
驚きのせいでか上手く言葉がはっせない。
「…知り合い?」
少し戸惑った表情で廉は聞く。
「うん!同じクラスなの!二人が知り合いだったなんて驚いたなっ。」
そう、にこにこ笑う真綾。
知り合い?…違うよ?真綾。
「俺の…彼女。」
廉はどこか気まずそうに呟いた。