ごめん、すき。
私もね、けじめをつけないと。
真綾は私に本当の事を話してくれたんだから。
やって来たのは緑川と表札がある…
そう、よく遊びに行っていた廉の家。
インターフォンは押さずに彼へと電話を掛ける。
押して出てきたのが廉じゃなかったら困るしね。
三コール程ではい、と大好きな声が返事をした。
「どうしたの?愛?」
『…っ』
その優しげな声に言葉がつまる。
でも、言わなきゃ。
『あのね、廉に会いたくて…来ちゃった…!』
「…へ?」
間の抜けた声が電話越しから聞こえる。