桜花物語
正忠様はゆっくりと顔をあげた。

「藤咲花…」

「お久しぶりです」

正忠様は、私の名前をゆっくり呼び言った。
「待っていました」

私は、正忠様に抱きついた。

抱き締めてくれる正忠様の腕が力強くて私は、大粒の涙ん流した。

「正忠様と会えなくなってから、正忠様を忘れた日は一度もなかった!!」

「僕もだ…藤咲花を忘れた日なんてない」

「正忠様…大好きです」

「もう二度と放さない。」

ねぇ、少納言…。

私と正忠様の繋がりは、貴方が言った「心」でした。

あの後、少納言はお母様に捨てられて自殺したと聞きました。

貴方は、こんなどうしようもない私を必死に守ってくれた…。

ありがとう。

また、生まれ変わった時は傍に居てください。
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