桜花物語
「桜の宮は、何がお好きですか?」

上品な言葉使いで、ノックアウト寸前だった。

「最近、源氏物語に興味を持っています」

「今、都で有名な書物ですね」

そう言って夕壺さんは、私を見つめた。

「本当に綺麗なお方だ。花に例えるなら…桜の様…。」

真剣な瞳で見つめられて、私の頭は爆発寸前だった。

「夕壺さんの方が、お綺麗です//」

「ふふっ…ありがとうございます」

夕壺さんの笑った顔は、本当に綺麗な顔で吸い込まれそうになった。
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