漆黒の陰陽師~陰の王子と黄昏の姫~
「何でだろうね?
別に染めてるわけじゃないんだけどなぁ
お母さんも黒ではないけどこんなに茶色い色してないし」
そう。私の髪の毛は何故か普通の人よりも茶色い。
純日本人なのに、肌や髪の毛など全体的に体毛の色素が薄いのだ。
「ほーんと、ひなた睫毛すら茶色いもんね」
さっきまでお腹を抱えて笑っていた理香はパックのグレープフルーツジュースを飲みながら私の顔をまじまじと眺める。
.....そんなに見られると恥ずかしいのですが...。
「っていうか....睫毛長!
何でそんなに可愛いの!!ずるい!」
理香はいきなり私のほっぺたをぶしゅっと潰した。
「んな?!るかしゃん、しゃへれなひ!
いた、いたひってば!」
「もー!可愛いなぁ!
あたしもあんたみたいに可愛くなりたい...」
理香はふかーく溜息をついて遠くを見つめつつも私のほっぺたをグリグリとこねくり回す。
「え、なになに、また眞鍋君と何かあったの?」
私が解放してもらうために暴れていると、人の恋話が大好きな結衣はウキウキしながら前に乗り出す。
その前に私を助けてよ!!