【コラボ】きのこ探偵マサト~ジャガイモ畑でつ・か・ま・え・て☆~
父親から受け取った小さなリュックサックを背負い、瑞希は真っ赤な目で笑う。


「ダメですよ、瑞希さん。」


目線を合わせた親子は、同じ顔をしていた。
堂本○一ではない、しかし整っている顔。
オーランドが言っていた、きのこ博士その人だった。


「ごめんなさい、おとうさん。」

「いえ、無事で良かったです。」


素直に謝った瑞希に、微笑む万里。
きっと迷子になったことを、勝手に離れてはいけないと、諭しているのだろう。
いつの間にか集まっていた、まりあと清良も、微笑んで見守る。



「手を見せてください。いちょうかぶれはしていませんか?」



親子の再会の感動は、音を立てて崩れた。
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