【コラボ】きのこ探偵マサト~ジャガイモ畑でつ・か・ま・え・て☆~
なな☆博士と忍者、現る
まりあは瑛と歩きながら、夢のようだと思った。
誘ってもらえる訳がないと思いながら、心のどこかでは期待していたから。

手を伸ばせば繋げる距離。

だが、その手は触れることすらない。
少し胸が締め付けられたが、こうして一緒に学園祭を歩けるだけで幸せだ。

‥‥それが例え、忘れ物のベビーカステラを届けるだけであっても。


オーランドほどではないが、まりあも瑞希が去ってしまったことで、寂しさを感じていた。
こんなに早く会いに行けるとは予想していなかったが。

持って行ったら、あの子はどんな表情をするだろう?

少し一緒にいただけで、幼児は面白いほど、たくさんの表情を見せてくれた。

「瑞希ちゃんのお父さんに、サイン貰ったら失礼でしょうか?」

「いいんじゃないのか。」

テレビで見かける有名人だし、少しぐらいいいだろうか。
そんな他愛もない会話をしながら、歩いていた。
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