【コラボ】きのこ探偵マサト~ジャガイモ畑でつ・か・ま・え・て☆~
しかし。
こんな小さな幼児を見失うほど、父親は何をしているのだろう。
高校生の学園祭で、大人が夢中になるものがあるとは、思えない。

まりあ達がみずきから色々聞き出そうと、頑張っている。

相手は3歳児。
話し方も丁寧だし、語句も豊富なようだが、まだ親と言う通訳が必要な年齢だ。

こういった調査は、苦手ではない。

一歩離れた所から様子を見ていた瑛は、少しは力になれるのではないかと、輪に入る。


「おい。父親の名前は?」


いきなりの質問に、みずきは声をかけられた方向を向く。
そこには父よりも、助けてくれたオーランドよりも大きな、銀髪の瑛が仏頂面でみずきを見下ろしている。

小さな頭は、途端にパニック状態。

見上げたはいいが、どこを見ていいか分からない。
焦ると余計に視線はさまよってしまう。


「ちょっと、瑛さん!」

「重要だろう。これから探すなら、詳しく……」


まりあに水を差されて、気が逸れた時。

足元から。


「ふ、ふぇ‥‥う‥‥うゎーん!!」


大きな泣き声が聞こえた。
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