【コラボ】きのこ探偵マサト~ジャガイモ畑でつ・か・ま・え・て☆~
事情を聞いたオーランドは、すぐに職員室へ向かってくれた。
他の教師に怪しまれた時に、すぐ言い訳のできる彼の方が、人の出入りの多い職員室にうってつけだろう。
口下手な瑛には、難しい場所だ。

オーランドの背を見送るより早く、瑛はきのこ栽培場へと走る。
忍者として鍛えているおかげで、下手な陸上部員よりは速い。

人混みを走るのはそれなりに神経をつかうが、今は少しでも早く、栽培場へ。


『理不尽な廃部は、阻止すべきです。』


万里の声が蘇る。

正直なところ、きのこ部に好意も愛着も無い。
むしろ、よく知らないのが本音。
それなのに走るのは、まりあの悲しそうな顔と、あの声のせいだ。

ガラじゃない。

だが、このまま引き下がるのは、なんとなく悔しい。
何もせずに悔しい思いをするならば。

行動してから、考えよう。

果たしてきのこ栽培場には、証拠があるのだろうか‥‥。
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