【コラボ】きのこ探偵マサト~ジャガイモ畑でつ・か・ま・え・て☆~
教頭は、最初からこの学園祭で、きのこ部を廃部に追い込むつもりだった。
だから、このきのこ栽培場で飲酒をし、わざとらしく空き缶を放置したのだ。

きのこ部員が、飲酒をしたように見せかけるために。

それでも、飲酒の現場をおさえたのでなければ、証拠としてあまり役に立たない。
食中毒事件は、ある意味朗報だった。
‥‥自分がかかるとは、ハズレくじだが。

瑛があの時見たのは、飲酒の後、それ以上の決め手を相談する教師たちだったのだ。

その中に伊奈もいた。

全てを知りながら、全く口を挟まず。
ただ、成り行きを見て、立ち位置を模索していた。

職務上、行動を共にしなければならないだけで、取り巻き扱い。
理不尽な命令や、白を黒と言わされるのにも、いい加減、我慢の限界だった。

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