【コラボ】きのこ探偵マサト~ジャガイモ畑でつ・か・ま・え・て☆~


教頭に、辞職してもらえないだろうか?

それも、自分から。


きのこ部など、毒にも薬にもならない連中のことを、何故そこまで排除したいのかは分からない。
しかしどうにも廃部にしたくて画策するのなら、それを利用しない手はない。

教頭の素行は良くなく、咎めた教師は彼の権力で冷遇を余儀無くされた。
校長も理事会も、教頭のことは見て見ぬふり。

自分のする事が人のためになるのは気にくわないが、これ以上ストレスを溜めたくない。




「だから、教頭をハメたのか。」


全てを聞いた瑛は、低い声で確認するように尋ねた。
肯定も否定もせず、伊奈は神経質そうに眼鏡の端を直す。

手に持った空き缶を瑛に投げ、それを反射的に受け取ったのを見ると、くるりと背を向けて校舎へと歩き出す。

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