私は異世界の魔法使い?!
それに、お風呂を出たらアイツが待ってるんだから。
さっきの勝負で少しは恩義を感じたのか、それとも逃げる事は無いと分かったからか。
お風呂の中にまでついて来るとは言わなかったものの、ここを出たところでカイトは私を待ってる。
早く出ていって、アイツからミアの事問いつめなくちゃいけないんだから。
そして私は早く元の世界に戻りたい……海斗に会いたいーー。
「……あっあのね、僕は時の番人でしょ」
だからっそれを毎度おなじみ皆さんご周知の通り……みたいに言うんじゃないわよ。
そう思ったが、口に出して言わないことにした。
実際にノアは私をここに連れて来た。
だから何かしらの力を持った人物であることは確かだ。
けれどそれが出来たからってイコールで時の番人だという話に繋がる訳ではないけど。
とにかく突っ込めば話が前に進まない。
「一応僕の仕事はたくさんある次元に不備が起きないように監視する役割があるんだけど……その仕事を全うするために様子を見に行ってたんだけど……」
「……だけど?」
再びモジモジと指をすり合わせる。