私は異世界の魔法使い?!
・目覚め
ーーカイトにはミアがいて、ミアにはカイトがいる。
主従関係にあるけれど、私から見れば理想的な二人。
お互いに認め合い、お互いを敬っている。
カイトはもちろんだけど、それはきっとミアだって同じ気持ちだろう。
実際話した訳ではないけど、それでもあの扉の中で出会ったミアがそう思っていることだけは感じ取れた。
じゃあ、私と海斗は……?
私達に主従関係なんてものは存在しない。
あるのは幼い頃からの繋がりだけ。
その年月の中に一体どれだけの尊敬や相手を想いやる気持ちを持っているのか……?
この世界は私のいた次元と平行して存在する世界。
だから同じ魂を持つ人が数多く存在しているという。
けれど、同じようで同じではない。
さっきカイトが言ったように、私とミアだって同じであって同じではないんだ。
同じ人間がいるというだけで初めは違和感を感じていたはずなのに、いざ出会ってしまえば……人となりに触れてしまえば……今度は同じ人物だということに違和感を覚え始める。