私は異世界の魔法使い?!
少しだるい気がするけれど、ベッドから足をおろし、ゆっくりと力を加える。
私の全体中を支える事ができるのかどうか。
何ヶ月も寝たきりだったみたいに、私の体は衰えていた。
だけど。
……うん、大丈夫。
もう立ち上がれる。
ゆっくりと右足、そして左足に体重を分散させ、立ち上がった。
少しふわふわとした感覚がするが、大丈夫そうだ。
そのままゆっくりとそばで光を取り込む窓の前まで歩き、立ち止まる。
「わぁ、なにここ」
思わず声が溢れてしまった。
だって窓の外に広がる世界は今まで見たものとは全く違っていた。
外にはタイヤの無い車が地面を滑るように走り、かと思えば車体から緑色に輝くラインを放ち、どこへ続いているのかも分からないそれの上を飛ぶように走っている。
そんな世界の空には絵に描いたような雲の上に小さな家が建っている。
ソーサリーとはまた違った世界。
けれど私の元いた世界とも違ってる。