私は異世界の魔法使い?!


呆気にとられて立ち尽くしていたカイトだったが、我に返ったのか、追いかけてくる足音が私の耳に届いた。

しかしそれでも歩み続ける足を止めようとはしないが……。


「このままだと本当に負ける事になりますよっ!」

「仕方ないじゃない。私はミアじゃないんだから」

「そんなっ……」

「それならミアを探しに行けばいいでしょ!?」


大体よくよく考えてみれば、この世界では魔法が使えるんでしょ?

人探しくらい朝飯前なんじゃないの?

それにいくら容姿や魂が同じだからって、主だと敬ってる相手をこうも見間違えるものなの?

私と海斗にこれまでの一緒にいた年月があるように、カイトとミアにだってそれがあるはず。

それなのにーー。


「それならお前は、死刑になるって言ってもか?」



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